サノレックスの副作用と効果

サノレックスって何?

 

サノレックスは食欲抑制効果のある医薬品となります。1967年にアメリカのサンドファーマ社で開発された、医療用ダイエット薬です。

 

1973年のアメリカ発売以来、ヨーロッパはじめ世界の各国で肥満治療に用いられてきました。日本国内では1977年に試験が始まり、1992年に発売されました。食欲抑制薬としては、日本国内初の厚生労働省に承認された医薬品です。

 

サノレックスを使用し、肥満の治療をする理由は、ダイエットに必要不可欠な運動療法や、食事療法を行いやすくするためです。病院で行う肥満治療や、ダイエットのプログラムでは、主として食生活改善が行われています。何も考えず、突然摂取する食事量を減らし、空腹のがまんを強制したりすれば、体が慣れる前に脱落したり、リバウンドで過食してしまい、かえって肥満の症状が進行してしまうこともあります。

 

そこでサノレックスを使い、食欲を強制的に抑制することにより、ダイエットにつなげようというわけです。

目次

サノレックスの副作用のメインは「依存性の高さ」

覚せい剤は別名「アンフェタミン」と呼ばれ、アドレナリンやドーパミンなどの脳内物質の再取り込み抑制を起こし、その結果覚醒作用、食欲抑制作用などさまざまな効力を発揮します。

 

そのため、薬物中毒患者は何も食べなくても平気になり、画像のようにゲッソリと痩せてしまうのです。しかも、耐性がつきやすく、どんどん服用量が増えていくため、依存性が高まって以前の量では物足りなくなっていきます。

 

実は、このアンフェタミンの効力はサノレックスと非常に似ているのです。

 

サノレックスの効果も脳内物質の再取り込み抑制からきており、覚醒作用・食欲抑制効果などをもたらします。

 

もちろん、アンフェタミンに比べてサノレックスの効力は弱く、正しい用量を守っていれば副作用はコントロールできます。しかし、「痩せたい!」と強く願っている人が、用量をしっかりと守れるとは限りません。そのため、ついつい服用量を増やしてしまい、使用中は不眠に悩まされたり、服用をやめたら一気にリバウンドして、おまけにうつ症状が現れたなんて例もあるのです。

 

もともと、サノレックスはBMI35以上の「肥満2度」という重度の肥満の患者にしか保険適用されないことになっています。重度の肥満の人が、とりあえず体重を落とす手段としてサノレックスを使用するのは間違ってはいません。医師と相談しつつ、体重を落としていく手段として処方されるでしょう。

 

しかし、「ちょっと二の腕のたるみをなくしたい」程度の悩みでサノレックスを求めても、保険適用されないので、月に15,000円程度の費用がかかります。月に15,000円かけるのであれば、もっと安く、安全なダイエット手法はいくらでもあります。

 

もし使用するにしても、継続して服用する期間は1~2か月、最長で3か月程度にとどめておきましょう。それ以上の期間、継続服用を行いたい方は、半年程度、休薬期間をもうけてから服用を再開するようにしましょう。

 

 

サノレックスによる不眠症関連の副作用について

サノレックスの覚醒作用があることはすでに説明した通りですが、それが原因で「寝付けなくなる」「眠気がなくなる」「夜中に目が覚める」といった不眠症の副作用が出る場合があります。

 

どうして不眠症になってしまうかというと、先ほど説明した依存性が深く関わっています。

 

サノレックスには覚醒作用がありますが、眠れなくなるほどの作用を発現するにはそれなりの量を服用する必要があります。したがって、飲み始めのころは覚醒作用が出る前に食欲抑制作用が発現するため、不眠症の症状はそれほど出ません。

 

しかし、「なかなか痩せない」とか「もっと早く痩せたい」という気持ちが勝ってしまうと、自己判断で服用量を増やしたり、飲む頻度を多くしたりして、決められた用量より多く飲むようになる傾向があります。その結果依存性が高まってしまい、初めのころよりも多くのサノレックスを飲まないと効き目を感じなくなるのです。

 

飲む量が増えると、当然覚醒作用も強くなってくるため、寝つけないとか、中途覚醒してしまうといった状況になるのです。

 

睡眠薬を飲むとリスクが増える

サノレックスの覚醒作用によって眠れなくなると、今度は「睡眠薬を飲んで睡眠障害を治したい」と思いはじめるはずです。睡眠薬はサノレックスの併用注意ではないので、併用すること自体は問題ないのですが、多くの睡眠薬には依存性・耐性形成があります。

 

ただでさえサノレックスの依存性リスクがあるのに、そこに睡眠薬の依存性リスクが増えることになります。そうなると、断薬時の苦しみも2倍、3倍と膨らんでいくわけです。そういった意味で、サノレックスの覚醒作用にはさまざまなデメリットがあるのです。

 

 

サノレックスのその他の副作用

その他の副作用について解説していきます。

 

精神系の副作用(不眠・鬱など)

  1. 口渇
  2. 神経過敏
  3. 抑うつ
  4. 幻覚
  5. 不安
  6. 痙攣
  7. 頭痛
  8. 倦怠感
  9. めまい、耳鳴り
  10. イライラ

 

サノレックスは精神系の副作用の種類が多いのが特徴で、特に多いのが口の中が異常に渇く「口渇感」です。およそ5%以上の人に口の渇きが見られ、喉が渇きを訴える人もいます。また、口の中が渇くことにより、口内の雑菌が増え、ひどい口臭を出すといったケースも見られます。

 

また、抑うつや幻覚、不安などの精神疾患的な副作用が出るケースもあります。さらに、出て何もやる気がおきない、いらいらするなどの感情的な変化や、倦怠感によるふらつき、転倒によるケガなどの事態もあります。

 

体質によっては精神が不安定になったり、効果が強く出過ぎて拒食症になる、あるいは薬をやめたら逆に食欲が出過ぎてリバウンドし、元の体重よりもはるかに重くなる、というケースもあるようです。

 

消火器系の副作用(吐き気や便秘・下痢など)

  1. 口渇
  2. 便秘
  3. 悪心
  4. 嘔吐・吐き気
  5. 胃痛
  6. 腹痛
  7. 下痢

 

消火器系の副作用もいくつか確認されていて、中でも多いのが便秘(出現率5%以上)です。副作用の中に「下痢」があることからもわかる通り、どちらの症状が出るかについては個人差がありますが、いずれにせよ何らかの腸内環境の変化が起きてしまい、便の頻度が変化してしまう可能性があります。

 

さらに、嘔吐や吐き気、胃痛といった胃に関する症状、さらには腹痛といった腸に関する症状も低確率ながらも発現確率があります。

 

循環器系の副作用(胸の痛みなど)

  1. 胸が痛い
  2. 狭心症
  3. 心筋梗塞
  4. 不整脈
  5. 心不全
  6. 顔面紅潮

 

サノレックスを飲むことによって、循環器、とくに心臓周りの症状も見られます。一番多いのが胸の痛みで、頻脈となり心臓への負担が多くなることによって痛みが出たりします。また、低確率ではありますが心筋梗塞、不整脈、狭心症といった心臓疾患の可能性もあります。

 

その他の副作用(寒気、むくみ、しびれなど)

  1. かゆみ
  2. 発疹
  3. 頻尿
  4. 口の中が苦い
  5. 性欲減退
  6. 寒気
  7. しびれ
  8. むくみ

 

ここまでに取り上げたサノレックスの副作用以外にも、発疹が出て体がかゆい、頻尿になる、性欲がなくなる等の副作用があります。また、暑くもないのに発汗してしまうことにより、寒気が生じることがあるようです。

 

また、個人差はありますが体のどこかにしびれが現れたり、むくみが出るなどの症状が現れることもあります。

 

肌荒れなど美容面の副作用はある?

 

サノレックスを服用していて、「肌荒れが起こった」「髪の毛のツヤがなくなった」「抜け毛が増えた」などの美容面の不調を訴える人もいます。これらはサノレックスそのものが起こした副作用というわけではありませんが、実は強い関係があります。

 

そもそも、サノレックスの効果は「食欲抑制効果」です。つまり、空腹になりにくくなって、食事をしなくなるということです。体に必要な栄養素が不足状態になるということなのです。現在、ただでさえ日本人は食生活が偏っていて、いろいろな栄養素が不足していると言われています。そこでサノレックスを服用し、食事量が減ってしまうと、ビタミン・ミネラルなどさまざまな栄養素が極端に不足することになります。

 

例えば、ビタミンAが不足すると、肌や髪の毛の新陳代謝が乱れて肌がガサガサになったり、抜け毛が増えることになります。また、ビタミンB群・ビタミンCの不足によって、吹き出物・ニキビの発生が増え、肌荒れが起こるでしょう。
食事の偏りであれば、これらの症状のうち1~2つ程度が現れる程度で済むかもしれませんが、サノレックスの服用でそもそもの食事量が減ってしまうと、全ての症状が一気に襲い掛かることになってしまうのです。

 

一見、肌荒れがサノレックスの副作用のように見えるので、服用をやめれば治るように思われがちです。しかし、実際のところは「栄養不足」が主原因なので、過度なダイエットを続ける限り、肌荒れや抜け毛などの問題からは抜け出せないことになります。ダイエットするうえで食事制限は不可欠ではありますが、できるだけ運動中心のダイエットをするとか、マルチビタミンサプリ等の栄養補給は欠かさないなどの対策が必要となるでしょう。

 

 

サノレックスとリデュース(リダクティル)の違いを比較

リデュース(成分名:リダクティル)も、サノレックスと同じく「食欲抑制剤」の分類に入ります。

 

  サノレックス リデュース
効果 食欲抑制 食欲抑制
副作用

不眠
胸痛
便秘・下痢

 

 

など


不妊
不眠
心臓発作

 

など

入手経路 処方 通販(違法性あり)
国内流通認可 未承認
危険度 ★★★ ★★★★★

 

↑はサノレックスとリデュースの比較表となります。ご覧のとおり、効果や副作用については似通っています。

 

大きく違うのは国内流通認可についてです。サノレックスは国内の病院・クリニックで、処方さえ受ければ入手可能です。一方、リデュース(リダクティル)に関しては国内流通が禁止となっており、原則入手はできないことになっています。ネット通販が可能な場合もありますが、未承認の医薬品なので違法性の面で問題があります。

 

なぜリデュースがこれほど厳しく規制されているかというと、リデュースの主成分である「ジブトラミン」の危険性がとても高いからです。

 

ジブトラミンはアメリカでは「メリディア」、オーストラリアでは「リダクティル」といった名前で発売されていました。高い食欲抑制効果があったため、一大ブームとなり世界中に普及しました。しかしその後多くの副作用報告が出て、死亡例も確認されたことから、2010年にはアメリカのFDAやオーストラリアのTGAで使用禁止となり、世界的に全面禁止の動きとなっています。

 

サノレックスは日本国内で承認された医薬品なので、処方を受ければ入手は可能ですし、医師と相談しながら使えばリスクは抑えられます。しかし、リデュースに関しては未承認なので処方は受けられず、誰からもアドバイスがもらえないのでかなり危険性は高いです。そういった意味では、リデュースの使用はサノレックスよりもずっと危険なのです。

 

併用したらどうなる?

すでに解説したように、サノレックスとリデュース(リダクティル)は「食欲抑制」の効果が似通っています。したがって、併用するとより高い食欲抑制効果が見込める気がするかもしれません。

 

しかし、実際には効果が増すようなことはなく、ただリスクだけが増える結果になるでしょう。仮にサノレックスを処方されていたとしても、リデュースを併用したいなどと医師に相談すれば間違いなく止められます。黙って併用した場合も、もし体に不調が合った場合に適切な診断が下せなくなるので、サノレックスとリデュースの併用は絶対にNGです。

 

どうしても医薬品での食欲抑制したい場合は、医師の診察を受けたうえで、サノレックスだけでの取り組みにとどめたほうがよいでしょう。

 

 

サノレックスとリポドリン(エフェドリン)の違いを比較

リポドリンの効果も、サノレックス同様「食欲抑制」となります。ただ、サノレックスとは違い、「サプリメント」と言う形で販売されています。

 

日本国内では販売されていないので、個人輸入と言う形で入手することになります。

 

  サノレックス リポドリン
効果 食欲抑制 食欲抑制
副作用

不眠
胸痛
便秘・下痢

 

 

など

不眠
動悸
悪寒

 

 

など

入手経路 処方 個人輸入
依存度 ★★★ ★★★★
危険度 ★★★ ★★★★

 

↑はサノレックスとリポドリンの比較表です。効果・副作用についてはだいたい同じです。

 

ただし、危険度についてはリポドリンの方がやや上です。なぜなら、リポドリンには「エフェドリン」が入っているからです。

 

エフェドリンは麻黄と呼ばれる漢方に含まれる成分で、風邪薬やぜんそく治療薬などにも使われる一般的な医薬成分です。ただし、エフェドリンはもともと覚せい剤「アンフェタミン」の前段階に使われる成分でもあり、服用量が増えると「食欲減退」や「覚醒作用」「心疾患」などの副作用が現れてきます。本来エフェドリンの副作用の「食欲減退」を逆に利用しているのがリポドリンなので、その分不眠や動悸、悪寒などのその他の副作用も強く出てしまうのです。

 

また、依存度も比較的高く、だんだん使用量が増えてしまうのもデメリットです。そのため、海外ではエフェドリンの過剰摂取による死亡例が見受けられ、販売が禁止されている国もあるほどです。

 

リポドリンは個人輸入であれば比較的簡単に入手可能ですが、医師に使い方を聞くわけにもいかないので、ついつい用法用量を守らずに危ない使い方をしてしまいがちです。そのため、きちんと医師のアドバイスが受けられるサノレックスのほうを選んだほうがよいでしょう。

 

併用してもいいの?

 

リデュースの場合と同じく、リポドリンも「食欲抑制効果」なのでサノレックスと効能が同じです。なので、併用してもそのぶん早くダイエットできるというものではありません。したがって、併用の効果は見込めません。

 

しかも、エフェドリンの副作用の方がプラスされてしまうため、その分危険性は高くなります。なので、併用についてはNGとなります。

 

 

サノレックスとゼニカル(オルリファスト)の違いを比較

ゼニカルも、ダイエット系医薬品として有名です。ジェネリックとして「オルリファスト」も普及しており、低価格で買うことができます。

 

ここでは、サノレックスとゼニカルの違いを比較検討していきましょう。

 

  サノレックス ゼニカル(オルリファスト)
効果 食欲抑制 脂肪排出
副作用

不眠
胸痛
便秘・下痢

 

 

など

脂肪便を漏らす
肌荒れ

 

 

 

など

入手経路 処方 処方・個人輸入
依存度 ★★★
危険度 ★★★ ★★

 

↑はサノレックスとゼニカルの比較表となります。リデュースやリポドリンと違い、サノレックスとゼニカルの効果は全く別物となります。

 

ゼニカルの場合、主な効果は「脂肪排出」となります。具体的には、食事で摂りこんだ食べ物の中から、脂肪分だけをそのまま排出する効果があるということです。食べた脂肪分の約30%が便として排出されるということなので、普段通り食べても脂肪が体に残りにくいということになります。食欲は変化しないので、「食べても痩せられる」医薬品として人気が高いです。

 

ただリスクもあり、排出する便のコントロールが効かなくなるケースがあります。つまり、気付かないうちに便を漏らしてしまうということなので、通勤中・仕事中などに漏らしてしまって強烈なニオイをまき散らしたりなどの事態がありえます。また、脂肪とともにビタミンを排出してしまうため、肌荒れなどの副作用が見られます。

 

とはいえ、脂肪便はナプキンなどを付ければ漏らしても対応できるほか、ビタミン剤を同時服用して低ビタミン対策をすることなども可能なので、サノレックスに比べて身体的なリスクは低いと言えるでしょう。

 

食欲が抑えきれずに食べ過ぎてしまう人の場合はゼニカルの効果は限定的ですが、食べる量はそれほど多くないのに太りやすい体質などの人の場合は、ゼニカルの方が相性がよいかもしれません。

 

なお、ゼニカルに関しては処方を受ける以外にも、個人輸入で購入することも可能です。

 

併用はしてもOK?

 

サノレックスとゼニカルは全く効果が違うので、併用もよさそうに見えます。しかし、ゼニカルは食べた脂肪の一部を排出する効果なので、サノレックスの食欲抑制効果とは相性が悪いです。サノレックスを飲むと食べる量そのものが減るので、ゼニカルで排出する脂肪量が減り、リスクだけを加算する形になってしまいます。

 

なので、サノレックスとゼニカルの併用はおすすめできません。どちらか一方に絞って取り組んだほうがいいでしょう。いずれも病院・クリニックで処方が受けられるので、医師と相談して、自分にとってどちらが向いているのかをしっかり話し合ってから使用するようにしましょう。

 

 

サノレックスは摂食障害(過食嘔吐など)にいいの?

摂食障害のうち、食欲が止まらなくなって食べ過ぎてしまう症状を「過食症」と言います。食べたものを吐いてしまう場合は「過食嘔吐」となり、非常に苦しい症状となります。この「食欲」を抑えるために、サノレックスを使ってみたいと思う人もいるでしょう。

 

確かに、過食嘔吐の対策として食欲抑制剤を処方することはあるようです。例えばアメリカでは、ジブトラミンやトピラマートと言った食欲抑制剤を処方するケースがあります。日本ではジブトラミンなどの食欲抑制剤は認可されていないので、代わりにサノレックスが処方される可能性はゼロではありません。

 

しかし、過食嘔吐の根本にあるものを解決しない限り、サノレックスは一時しのぎに過ぎないでしょう。もともと、摂食障害は「やせ願望」が根本にあると言われています。「やせ願望」と言えば拒食症の場合はわかりやすいですが、過食症の場合も根っこにあるのは多くの場合「ダイエットしたい気持ち」とされているのです。食欲が強くてついつい食べ過ぎてしまうけど、それでは太ってしまうので、「吐くまで食べる」という行動を繰り返してしまうのです。

 

また、抑うつ症状やアルコール依存症、PTSD、さらにはストレスからくる心理的圧迫によっても、過食症、過食嘔吐の症状が現れることがあります。いずれにしても、過食の原因は精神的なものなのです。

 

サノレックスは単に「飲んだ時だけ食欲を抑える」ものなので、飲むのをやめると元の過食に戻ってしまうことが多いです。また、耐性・依存性が強いため、長く飲み続けるとどんどん使用量が増えて強い副作用に悩まされることにもなりかねません。そのため、過食症の対策のためにサノレックスを希望しても、処方を断れるケースの方が多いでしょう。

 

なんにしても、摂食障害に関してはサノレックスは対症療法にすぎず、効果の割にリスクが高いのでおすすめはできません。心理的要因を取り除き、過食そのものをやめられるようにしていくべきでしょう。

 

 

サノレックスを「停滞期」の対策に使っていい?

 

ダイエットではじめは順調に体重が落ちていたけど、ある時から急に落ちにくくなる時期を「停滞期」と言います。

 

体重が落ちなくなる理由は、人間の「ホメオスタシス」が影響しています。ホメオスタシスというのは、体の均衡をキープしようとする機能のことで、片方に寄ったときに強制的に逆の方向に振ってバランスを取ろうとすることを指しています。例えば、暑いときに汗をかいて体温を下げようとするのも、ホメオスタシスの影響です。

 

ダイエット中は摂取カロリーが減るので、ホメオスタシスが機能して少ないカロリーで体重を維持する体質に変わってきます。なので、食事制限をしていても減量しにくくなる「停滞期」になるのです。

 

また、変化が急激なほど強いホメオスタシスが現れるため、急なダイエットは停滞期も長くなりがちです。

 

もし停滞期にサノレックスを服用すると、食欲が落ちるのでさらに食事量が減ってしまいます。そうなると、体は余計に少ないカロリーに対応していきます。変化も急激なので、強いホメオスタシスが現れて停滞期が長期化しやすくなります。

 

もちろんそのまま続ければいずれは体重が落ちるかもしれませんが、サノレックスは何カ月も服用を続けるものではないので、停滞期のまま服用期間が終わる可能性があります。そうなると、体は省エネ状態のまま、爆発的な食欲がわいてくることになり、ものすごいリバウンドが起こることになるのです。

 

そもそも、「停滞期を乗り越えたいから」という理由ではサノレックスは処方されないはずですが、もしされてしまった場合はスーパーリバウンドのリスクは覚悟する必要があります。

 

停滞期を乗り越えるコツは、「ひたすら待つ」しかありません。食事量を変えないまま時間が過ぎていくと、体がその食事量に慣れてきて省エネ体質をやめるようになります。その後は、また体重が落ち始めるのです。

 

ダイエットをしていると停滞期はつきものですが、そこでサノレックスなどの力に頼るのはおすすめできません。停滞期はただただ「我慢」しか解決方法はないのです。

 

 

サノレックスとアルコール(お酒)の関係は?

 

お酒が好きな人の場合、サノレックス服用中でも「ちょっとくらいなら飲んでもいいかな?」 なんて思うかもしれません。しかし、サノレックス服用中は、アルコールとの併用はおすすめできません。

 

飲酒は併用注意に指定されている

サノレックスの添付文書では、アルコールは「併用注意」に指定されています。

 

薬剤名 臨床症状 機序・危険因子
アルコール(飲酒) めまい、眠気等の副作用が増強される恐れがある。 併用により、中枢神経系の刺激が増強されるため。

 

↑がアルコールとサノレックスを併用した場合の詳細です。「めまい、眠気等が増強される」とありますが、つまりこれは「アルコールの酔いが増強される」ということです。酩酊しやすくなったり、転倒してケガをするなどのリスクが出てきます。

 

「併用注意」なので厳禁というわけではありませんが、危険が伴うため医師からは「お酒は飲まないように」と言われる可能性もあります。いずれにせよ、ほんの少しなら場合によってはOKだけど、基本的にはNGと考えたほうがいいでしょう。お酒はなかなか「ほどほどに飲む」ということができませんので、サノレックスを飲んでいる間はお酒は一切飲まないと考えたほうが安全です。

 

依存度アップのリスクや体の負担も大きい

 

サノレックスの副作用として「依存性の高さ」がありますが、皆さんもご存じのとおりアルコールにも強い依存性があります。依存性の高いものを併用すると、お互いの依存度を高めてしまうという傾向があるので、そういった意味ではサノレックスとアルコールの併用はかなり危険です。サノレックスはもちろんですが、アルコールは一度依存症になってしまうと二度と完治はしないと言われるほど依存性方高いです。なので、サノレックスと併用することによって、アルコール依存性のリスクを大きく高めてしまうのです。

 

また、サノレックスの薬効も、アルコールの効果も、いずれも肝臓で分解することになります。サノレックスを飲んでいる間は肝臓に負担をかけることになりますが、アルコールを入れてしまうと肝臓の負担が何倍にもなるため、身体的なリスクも高くなります。

 

ただ酔いが増強されるということ以外でも、以上のようなリスクがあるため、サノレックスを飲酒の併用はNGと言えるでしょう。

 

そもそも飲みたくならないことが多い

 

サノレックスは「食欲抑制効果」があるため、そもそもお酒が飲みたくなくなる可能性もあります。このあたりは個人差がありますが、多くの人が「お酒を飲む気がなくなった」という感想を残しており、併用したくならないケースもあるようです。

 

なので、もしサノレックスの服用を予定していて、お酒が好きだから心配と言う場合も、飲みたくなくなるかもしれません。もちろん人によるので、飲みたい欲望が変わらないときはきちんと我慢しましょう。

 

 

サノレックスとロキソニンの飲み合わせ

 

痛みどめとして、ロキソニンの利用者は多いです。特に、女性の場合は「手放せない存在」なんて人もいるでしょう。そこで気になるのが、「サノレックスと併用しても大丈夫?」という点です。

 

結論から言うと、サノレックスとロキソニンの併用は問題ありません。サノレックスの併用禁忌・併用注意薬についてはこちらで解説していますが、サノレックスの添付文書でもロキソニン(ロキソプロフェンナトリウム水和物)については言及されておらず、特に併用に問題があるとはされていません。

 

ロキソニンには錠剤だけでなくテープなども発売されていますが、いずれにしても併用はOKとされています。

 

ロキソニンの飲むタイミングには注意しよう

 

ロキソニンには「胃痛・腹痛」や「胃腸が荒れる」といった副作用があるため、食後に飲むことが推奨されます。しかし、サノレックスを飲むと食欲が抑制されるため、食事量が減ることになります。そうなると、ロキソニンによる胃腸の荒れなどの副作用が出やすくなることが考えられます。

 

なので、サノレックスとの併用でロキソニンを利用するときは、多めの水で飲むように心がけたほうがいいでしょう。そうすれば、ロキソニンによる胃腸の荒れ・腹痛といった症状を多少和らげることができるはずです。

 

また、どうしても胃がムカムカするなどの症状が治まらない場合は、「ムコスタ」などの胃薬を同時に飲んでおくとよいでしょう。ムコスタも、サノレックスとの併用は問題ありません。

 

 

サノレックスのリバウンド・体験談からわかる怖さ

 

サノレックスというと、どうしても「リバウンド」という言葉がよぎります。体験談などを見ても、「サノレックスをやめたら途端にリバウンドした」なんてケースを見かけます。どうしてサノレックスはリバウンドしやすいのか?その理由は、「サノレックスの食欲抑制効果」「耐性形成」にあります。

 

サノレックスを飲むと、中枢神経に作用し、強制的に食欲が抑制されることになります。しかし、サノレックスには「耐性」があるため、使い続けるとだんだん効かなくなってきます。これは、脳内にあるサノレックスを受け入れていた「受容体」が多くなってくるのが原因です。サノレックスを続けて服用していると、脳はもっと効率的にサノレックスを摂りこめるように「受容体」を増やします。すると、今までの服用量だと受容体を埋めることができなくなり、体がもっとサノレックスを求めるようになるのです。これを「耐性」と言います。

 

サノレックスには「耐性」があり、個人差はありますが3カ月程度で通常量では効果がなくなってしまうため、そこで服用をやめることになります。もし続けてしまうと、サノレックスの服用量が用量を超えないと効かなくなるため、副作用などを考慮して服用を中止せざるを得ないのです。

 

しかし、サノレックスの服用をやめると、これまで抑えていた「食欲」が牙を剥きます。サノレックスを飲む前からあった「食欲」にだけでなく、サノレックスが抑え込んできた食欲も加わってくるのです。そのため、爆発的な食欲に襲われることになります。

 

ただ元の体重に戻るだけならまだしも、人によってはそれ以上の体重に激増してしまうこともあるようです。

 

リバウンドしない方法はないの?

 

サノレックスの服用をやめたあとの食欲爆発は、サノレックスの効果によるものなので、避けようがないと考えたほうがよいでしょう。もちろん服用後に来る強い食欲を我慢できればリバンドは防げます。しかし、もともと耐えられない食欲をなくすために飲んでいたわけなので、サノレックスはただの問題の先延ばしということになってしまいます。

 

もしどうしてもサノレックスを飲まないといけないということなのであれば、きちんと医師のアドバイスを受けて、服用終了後の対応についても確認しておかないといけません。また、いずれにしても服用後に食欲は戻ってしまうので、それであれば初めからサノレックスを使わないで食欲をコントロールする方法を模索した方がよいでしょう。

 

 

サノレックス服用中の運動はしてもいいの?

 

ダイエットの基本は食事制限ですが、それと同じくらい運動療法も重要です。したがって、サノレックス服用中も運動による減量は行ったほうがよいでしょう。

 

また、サノレックスは長期間服用するものではなく、せいぜい3カ月程度しか続けられないため、その後のリバウンドが心配です。なので、サノレックス服用中に運動も並行して行うことで、基礎代謝をアップさせてリバウンドしにくい体を作っておくことも必要です。

 

ただし、サノレックスには副作用があり、その中でもとくに「胸痛」や「動悸」「不整脈」などの症状がある場合は、運動をすると心臓への負担が強くなりすぎることがあります。そのため、運動の強度はサノレックスの副作用の強さとバランスを取ることを考えましょう。

 

負担の少ない運動としては、以下のものがあります。

 

ウォーキング 本格的な早歩きのようなウォーキングでもよいですが、ただの散歩でも十分運動効果があります。
水中ウォーキング 水中でウォーキングすることにより、水圧の負荷がかかる分運動効果が高く、ヒザへの負担も軽いです。ただ、心臓への負担はウォーキングより高いのではりきりすぎないよう注意が必要。
ストレッチ ストレッチをすることにより、体の柔軟性が増すほか、運動効果もあります。
ホットヨガ 姿勢の矯正やインナーマッスル強化によって基礎代謝がアップします。

 

強度の高い運動をやると確かにやせ効果はありますが、それだけリバウンドのリスクもあります。サノレックスにもリバウンドのリスクがあるので、サノレックス服用中に強い運動をすると、その後のリバウンドの可能性が跳ね上がってしまいます。

 

なので、サノレックス服用中は、ウォーキングやストレッチなど、強度の弱い運動をして徐々に基礎代謝を上げていくことを考えたほうがよいでしょう。

 

筋トレはどうなの?

筋トレも確かに基礎代謝を上げる効果があります。しかし、無酸素運動なので心臓への負担が大きい点が気になります。また、筋肉を傷めつけて大きくするのが筋トレの目的なので、ハマりこんで「やりすぎ」になりやすいのも注意が必要です。

 

サノレックスの副作用と相談しつつ、無理のない範囲での筋トレなら問題ありませんが、動悸が止まらない状態できつい筋トレをするのは避けたほうがいいでしょう。

 

とりあえず、腕立て伏せや腹筋・背筋運動など、「自重」を利用した筋力トレーニングから始めてみてはいかがでしょうか。

 

 

サノレックスの効果って?

サノレックスは、脳の視床下部の満腹中枢に直接作用し、食欲を抑制します。食欲がなくなれば、過食しなくなるため、摂取カロリーが少なく抑えられ、体重減につながるわけです。

 

ただ、サノレックスの効果は「食欲抑制」なので、飲んだだけですぐに痩せるという「痩せ薬」や「ダイエット薬」という風に考えるのは正しくないでしょう。あくまでも、食欲がなくなることにより、食べなくなるために痩せるというわけであって、「食べないようにする」努力は必要となります。

 

サノレックスの使用により、食事を減らしても満足感が得られるよう、肥満治療を継続することができるよう、生活の改善をおこないます。サノレックスを使用するだけでなく、サノレックスに合わせて食事や運動を改善していくことがもっとも重要です。

 

サノレックスの効果は確かですが、副作用や依存のリスクがありますので、適切な服薬継続期間の1~2ヶ月は必ず守って使用しましょう。